2024年10月14日放送の「きょうの健康」で、口や喉の機能が衰えるオーラルフレイルについて紹介されました!
講師を務めた東京都健康長寿医療センターの平野浩彦さんよると、放置すると身体機能全体の低下リスクが高まるといいます。そこで注意すべきチェックリストについてまとめました。
オーラルフレイルとは
オーラルフレイルとは、口の機能が低下する一歩手前の状態を指します。具体的には、歯の喪失や噛む力、話す力の低下など、口腔に関わる様々な機能が徐々に衰えていく状態のことです。これは、日常生活の中で、食べる、飲み込む、会話をするなどの基本的な行動に影響を与えるため、高齢者にとって特に重要な問題です。
オーラルフレイルが進行すると、食事の質が低下し、栄養不足を招く可能性があります。さらに、口腔の機能低下は社会的な孤立感や身体的フレイル(全身の筋力低下)にもつながり、将来的には介護が必要な状態に至るリスクも高まります。これらのことから、早期にオーラルフレイルの兆候を見つけ、対策を取ることが非常に重要です。
オーラルフレイルは、誰にでも起こり得る問題ですが、特に高齢者に多く見られます。適切な口腔ケアや定期的な歯科受診により、進行を防ぐことが可能です。この状態を軽視せず、日常的なケアを行うことで、口の健康を長く維持することができます。
オーラルフレイルで注意すべきチェックリスト(5項目)
オーラルフレイルを早期に発見するために、簡単に実施できるチェックリストが番組で紹介されました。以下の5つの項目に当てはまるかどうかを確認することで、口腔機能の低下を評価することができます。このリストに2つ以上該当する場合、オーラルフレイルのリスクがあるとされます。
- 残存歯が19本以下
歯が減少すると、噛む力や咀嚼機能が低下し、食事の質が悪くなることがあります。インプラントは含まれず、自身の歯が19本以下であることが該当します。 - 半年前と比べて硬いものが食べにくくなった
歯や咀嚼力の低下は、食べ物をうまく噛めなくなる原因になります。硬い食べ物が食べにくいと感じた場合は、オーラルフレイルの初期症状かもしれません。 - お茶や汁物でむせることがある
飲み込む力が弱まることで、飲み物を飲む際にむせやすくなります。これは、口腔機能の低下が進行している可能性を示します。 - 口の渇きが気になる
唾液の分泌量が減少すると、口腔内が乾燥しやすくなります。口の渇きは、食べ物を噛む力や飲み込む力に影響を与えるだけでなく、口腔衛生にも悪影響を及ぼします。 - 普段の会話で言葉をはっきりと発音できないことがある
滑舌の低下や、言葉をはっきりと発音できないと感じる場合は、口の筋肉の衰えが進んでいる可能性があります。これもオーラルフレイルの兆候の一つです。
まとめ
オーラルフレイルは放っておくと後で深刻な問題になりかねません。チェック項目を定期的に確認し、該当項目が増えた場合は、早めに歯科医やかかりつけ医に相談することが重要です。オーラルフレイルは早期発見と適切な対応によって改善が可能なため、自己チェックを怠らないようにしましょう。